栄養素の宝庫とも呼ばれるレバー。近年では熱心な飼い主さんを中心に、鹿のレバーに注目が集まっています。レバーにはどんなメリットがあるのでしょうか? また鹿のレバーは一般的なレバーと何が違っているのでしょうか?
レバーの一般的なメリット

豊富な栄養素
レバーは栄養価が非常に高く、犬や猫にとって不可欠なビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。特に以下のような成分が、健康維持や体調管理において重要な役割を果たします。
- ビタミンA:視力の維持、皮膚や被毛の健康促進、免疫力の向上に寄与。
- 鉄分:血液の健康を支え、貧血を予防し、全身の酸素供給をサポート。
- ビタミンB群:エネルギー代謝を促進し、神経系の健康を維持。特にB12は神経機能を支える。
- タンパク質:筋肉の成長や修復を促進し、強い体を作るのに役立つ。
- 亜鉛・銅:酵素反応をサポートし、免疫機能の向上や健康な皮膚と被毛の維持に貢献。
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特にビタミンB群
ビタミンB群は水溶性ビタミンの一種で、エネルギー代謝や神経機能の維持に重要な役割を果たします。以下のような種類があり、それぞれ異なる働きを持っています。
- ビタミンB1(チアミン):炭水化物の代謝を助け、神経や筋肉の機能をサポート。
- ビタミンB2(リボフラビン):細胞の成長と修復に関与し、エネルギー生産を助ける。
- ビタミンB3(ナイアシン):血液循環を促進し、皮膚の健康を維持。
- ビタミンB5(パントテン酸):脂質、タンパク質、炭水化物の代謝に関与し、ホルモン合成を助ける。
- ビタミンB6(ピリドキシン):神経伝達物質の合成を助け、免疫機能を向上。
- ビタミンB7(ビオチン):皮膚や被毛の健康を維持し、爪や肉球の強化に貢献。
- ビタミンB9(葉酸):DNA合成を促し、妊娠中の母犬・母猫にも重要。
- ビタミンB12(コバラミン):赤血球の形成を助け、神経機能を支える。
これらの栄養素は、成長期の子犬や子猫、シニア期のペットの健康維持に特に重要です。
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鹿レバーならではのメリット
レバーの中でも、鹿のレバーには特に優れた特徴があります。一般的な市販のレバーと比較して以下のメリットがあります。
低脂肪・高タンパク
鹿肉は一般的に低脂肪で高タンパクであり、また野生種ならではの運動量は家畜と比較した際にメリットが大きいと考えられます。肥満を気にするペットや、筋肉量を維持したい犬/猫に最適です。豊富なタンパク質は体の組織維持にとって重要です。
鉄分とミネラルが豊富
鹿肉はもともと鉄分が豊富なことで知られています。レバーにおいても同様で、牛や豚と比べても血液の健康サポートに非常に適しています。特に活動量の多い犬や貧血気味の猫には有益な選択肢といえます。また、カリウムやマグネシウムなどのミネラルも豊富で、筋肉の働きをサポートします。
アレルギー対策として優秀
あくまで一般論ではありますが、鹿肉はアレルギーのリスクが低く、牛肉や鶏肉にアレルギーを持つ犬や猫の飼い主さんに好まれる傾向があります。食物アレルギーが疑われ、選択肢が少ない際に、新たなタンパク源として試す価値があります。
自然由来の食材で安全性が高い
国産の鹿肉は、大半が自然界で育った野生種です。成長ホルモンや抗生物質の使用とは無縁であり、また急峻な山林を上り下りする豊富な運動量は、まず家畜ではありえない大きなメリットと言えます。過密環境によるストレスとは無縁という点も重要と考えられます。
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残留抗生物質の話

家畜でも残留基準は厳しい?
畜産現場では、感染症の対策として抗生物質が使用されることもあります。また、成長促進用途で飼料に抗生物質が少量添加されるのは一般的なことでもあります。一方で、国産のお肉においては、残留抗生物質の基準値は厳密に管理されており、その点は心配ないといえます。(外国産は不明)
一方で、抗生物質はお肉への残留だけが問題なのではありません。
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肝臓に影響はあるか?
抗生物質とディスバイオシス
抗生物質によって腸内細菌のバランスは大きく乱れます。投薬回数が増えると腸内のバランス崩壊に至り、それが新たな疾患を呼び込む場合があります。これをディスバイオシスと呼びます。
肝臓の数値に影響も
犬や猫の事例ではありますが、ディスバイオシスの個体では原因不明の下痢や皮膚トラブル、そしてIBD(炎症性腸疾患)に至る事例が多くあります。この時、肝臓の数値が悪化している事例は頻繁に見られ、同時に腎臓や膵臓のトラブルを併発する傾向があります。
つまり腸内環境の悪化は周辺臓器に大きな負担をかけてしまいます。そうした個体のレバーは、食材としては優良なものではないでしょう。
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尿毒素や炎症性物質
尿毒素の問題
ディスバイオシスが周辺臓器に負担をかける要因として、フェノールやクレゾールに関連する尿毒素の存在があります。これらの成分は一部の腸内細菌によって産生されます。ディスバイオシスの個体においては、フェノール/クレゾールを産生する細菌たちが極端に増加する事例も多く、周辺臓器にとって大きな負担と考えられます。
炎症性サイトカイン
また、やはり一部の腸内細菌たちの増加によって腸内で炎症性物質(炎症性サイトカイン)が増加し、結果として臓器をはじめとする全身の負荷につながります。
ディスバイオシスの継続
ディスバイオシスの個体は、抗生物質の残留がなくなったのちも腸内のバランス崩壊が継続し、周辺臓器に負担がかかり続けます。
繰り返しになりますが、こうした個体の肝臓(レバー)が、本当に食材として最善なのか? という点は重要なポイントです。その意味でも、抗生物質とは無縁の野生の鹿レバーは魅力といえます。
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鹿レバーの与え方と注意点
適量を守る
レバーは栄養価が非常に高いため、過剰摂取はビタミンAの過剰症につながる可能性があります。愛犬,愛猫の体重に応じて適量を守り、週に2~3回程度を目安に少量ずつ与えることが推奨されます。
では、具体的にはいくらが適量なのでしょうか?
一般論としては10%
一般論としては、食材の10%程度にとどめ、毎日ではなく週に2~3回という論があります。一方で、科学的な文献でこの点について言及したものが見当たらず、有識者の経験則が根拠となっている可能性があります。
自然界ではどうなっているか?
科学的根拠が見当たらない場合、自然界の法則を参考にする方法もあります。具体的には、1頭の獲物のうち、レバーは何%を占めるのか? という考え方です。
人間の場合は肝臓の割合は2%ほどとされています。骨と内臓を除いたお肉を60%とすると、お肉に対してのレバーの比率は3.3%前後となります。
現実としては、鹿のレバーは人間のものよりも大きい傾向があり、この法則で言うならばもう少し比率が上がるとも考えられます。
厳密な数値の特定は難しいものの、過剰にならない事が重要と言えます。(人間で言うなれば毎日レバニラだけを食べるのは過剰)
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加熱調理が重要
生のレバーには寄生虫や肝炎ウイルスなど含まれている可能性があるため、加熱して与える必要があります。
生食が重要と考える飼い主さんも一定数いらっしゃいますが、現状において、国内では生食用のお肉は存在せず、そのようなアナウンスで販売することは行政処分の対象となります。
バランスの取れた食事の一部として
レバーだけを与えるのではなく、総合的な栄養バランスを考えた食事の一部として取り入れることが大切です。特に手作り食に組み込む際は、カルシウムや繊維質など、他の栄養素とのバランスを考慮が重要です。
一言で言えば、「偏らない」。何事においてもこれは重要です。
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まとめ
鹿のレバーは、犬や猫にとって優れた栄養源であり、低脂肪・高タンパク、鉄分が豊富、といった多くのメリットがあります。
ただし、適量を守り、安全に調理して与えることが大切です。愛犬・愛猫の健康維持のために、ぜひ鹿のレバーを食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?
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