犬と猫にも関係する!?薬剤耐性菌の話

犬と猫にも関係する!?薬剤耐性菌の話

薬剤耐性 = お薬が効かない

お薬が効かない病原性細菌が、世界中で蔓延し始めています。

その中でも代表的なのが、

  • 「メチシリン耐性 黄色ブドウ球菌(MRSA)」と
  • 「バンコマイシン耐性 腸球菌(VRE)」です。

前者の「黄色ブドウ球菌」はアトピー性皮膚炎の悪化に関与する事でも知られています。

後者の「腸球菌」とは、いわゆる「フェカリス菌/フェシウム菌」など(エンテロコッカス属)。

今回は、前者の「MRSA」についてお届けします。

お薬が効かないとは??

「黄色ブドウ球菌」は、皮膚疾患や体内の感染症の原因になるため、過去半世紀もの間、抗生物質によって叩かれ続けてきました。

それらの中からお薬に対して抵抗力を持った株が生き残り、主に院内で繁殖しています。

これが「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)」です。

安易にお薬に頼りすぎた結果、逆襲を受けているのが私達の現状です。

薬剤耐性菌に感染するとどうなる?

どうという事はありません。普通の「黄色ブドウ球菌」と同じで、宿主が健康である限り、ただの常在菌です。

ところが、何らかの事情で宿主が弱ってくると、状況は一変します。

弱った宿主に対して牙を向いた「MRSA」は感染症を引き起こし、敗血症や菌血症によって宿主は衰弱していきます。

そして問題はここからです。

お薬がききません。
つまり治す方法がありません。

自分の免疫による自然治癒に失敗すると、最悪の場合は死に至ります。

19世紀以前に逆戻りというわけです。

日本でも増えているの?

一方で、Forema ラボの解析事例でもMRSAは時々検出があります。

ペットが保有している場合、飼い主さんも保有している場合が多く、また同居犬/猫の間でも共有する事例があります。

どうすれば防げるの?

上述のように、保有自体は問題ではありません。健康を維持し続ける限り脅威とはなりません。よって、整腸や運動、適切な食事によって防げると表現できます。

ただし、「MRSA」を保有しているペットが高齢者と接触するのは将来的にはリスクになるかもしれません。

また、「MRSA」の大半は院内感染と考えられています。

できる限り病院のお世話にならない体作り、それこそが最大の防除と言えるのではないでしょうか。

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