愛犬/藍猫の下痢、何を食べれば治る?

愛犬/藍猫の下痢、何を食べれば治る?

Forema には様々な相談ごとが、日々多く寄せられています。大半は消化器トラブル/皮膚トラブルについてです。その中で「何を食べれば良くなりますか?」 という質問はとても多いです。

結論から書くと「これを食べておけば大丈夫!」はありません。

不具合とは「結果」である

ある日、突如下痢が始まり、緩和と再発を何度も繰り返す..。その日から問題が発生したように思えますが、「腸内細菌の視点」においては、トラブルずっと過去に始まっていた事が大半です。消化器/皮膚の不具合は、長い時間の「蓄積の結果」と言えます。時に母体にまで問題の根が遡る場合もあります。これを短期間で治す一発逆転の特効薬はありません。

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同じ不具合でも症状が異なる

症状がそっくりの不具合でも「腸内細菌の組成パターンは全く別物」という場合があります。逆に、症状は全く異なるが「腸内細菌の組成パターンがそっくり」という場合もあります。 つまり、症状だけを見て「何を食べれば良くなりますか?」 という質問への回答は困難であり、多くの場合無意味です。本質は症状ではなく、その上流(つまり体の奥底)にあります。大半の不具合の上流には腸内細菌の問題が横たわっています。

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ステロイドは根本のケアでは無い

一発逆転の特効薬が無い中で、ステロイドだけはあっという間に不具合が無くなります。ただしこれは問題が解決したのではなく、一時的に見えなくしている対処療法にすぎません。ここを見誤り「元気です」と誤認している事例が非常に多いです。ステロイドを使い続けている中で自然治癒に向かえば良いのですが、そうならなかった場合、「ある日、突然効かなくなる」という瞬間がやってきます。それは既に末期であり、腸内細菌のバランスは改善が難しいほどに崩れてしまっています。

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キャッチコピーの罠

「一発逆転の特効薬がある」と誤認する背景として、過剰な広告やキャッチコピーの氾濫があります。世の中にはすごそうな品物であふれています。しかしながら原稿を書いているのは広告会社です。一発逆転を狙うのではなく、「本当は何が起きているのか?」という視点を持ち続けることは重要です。

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