内臓のメリット- 愛犬/愛猫の栄養補給

内臓のメリット- 愛犬/愛猫の栄養補給

「なぜあの飼い主さんは内臓を買っているの? メリットは? そもそもどうやって使うの?」

こんな疑問を持ったことはありませんか? 何となく良さそうだけどよくわからない、そんな内臓について、詳しくご紹介します。

内臓肉のメリット

栄養価が非常に高い

内臓肉は、タンパク質や脂肪以外にも、犬の健康に不可欠なビタミンやミネラルが豊富に含まれています。特にビタミンA、ビタミンB群、鉄、亜鉛、銅などの栄養素は、筋肉肉と比較してはるかに多く含まれています。

免疫力の向上

内臓肉には、免疫系をサポートする栄養素が豊富に含まれており、病気の予防や健康維持に役立つことが示唆されています。特にレバーは、ビタミンAが多く含まれており、免疫力の向上や皮膚・被毛の健康に寄与します。

エネルギー源としての役割

内臓肉には高品質な脂肪が含まれており、犬にとってエネルギーを効率的に供給します。たとえば、心臓にはコエンザイムQ10が豊富で、心臓の健康をサポートし、エネルギー代謝にも関与します。

消化器系のサポート

内臓肉には、消化酵素やその他の成分が含まれており、消化のサポートに役立ちます。例えば、胃や腸などの内臓肉には、消化を促進する酵素が含まれているため、消化吸収を助けます。

お肉より優れた点

ビタミン・ミネラルの多さ

内臓肉には、筋肉肉では不足しがちなビタミンAやビタミンB群、鉄、銅などが豊富に含まれています。特にレバーはビタミンAが豊富で、視覚や免疫系の健康に役立ちます。

アミノ酸バランス

内臓肉は、筋肉肉よりもアミノ酸バランスが良好で、タンパク質の質が高いとされています。心臓などは、タウリンやコエンザイムQ10が多く含まれ、心臓や筋肉の健康に貢献します。

    特筆すべき成分

    • ビタミンA: レバーに豊富に含まれており、視覚や免疫系、皮膚や被毛の健康に重要です。
    • タウリン: 特に心臓に多く含まれており、犬の心臓と目の健康に寄与します。犬は体内でタウリンを十分に合成できないため、食事からの摂取が重要です。
    • 鉄・亜鉛・銅: 血液の健康や酵素の働きをサポートするこれらのミネラルは、内臓肉に多く含まれており、全身の代謝を促進します。
    • コエンザイムQ10: 心臓に多く含まれており、細胞のエネルギー代謝を助け、抗酸化作用もあります。

    もう少し深掘りしてみます。

    タウリンってなんだろう

    タウリンは、アミノ酸の一種で、体内で重要な役割を果たす栄養素です。タウリンは、特に以下のような健康効果があります。

    主な役割

    1. 心臓の健康維持:タウリンは、心筋の収縮力を調整し、心拍数や血圧の調整を助けます。そのため、心臓病や高血圧の予防に役立つとされています。
    2. 神経伝達のサポート:タウリンは、神経伝達物質の調整に関与し、脳や神経系の健康を維持します。これは、ストレス軽減や集中力の向上にも寄与することが示唆されています。
    3. 抗酸化作用:タウリンは抗酸化物質としても機能し、細胞の酸化ストレスから保護します。これにより、老化の進行を遅らせたり、慢性疾患のリスクを低減させる効果が期待されています。
    4. 目の健康:タウリンは、網膜の健康維持に必要な成分であり、視覚機能の保護に重要です。視覚障害や目の疾患の予防にも寄与する可能性があります。

    犬や猫におけるタウリンの重要性

    犬や猫の健康においても、特に心臓病の予防や神経系のサポートに役立つとされています。特に心臓に多く含まれており、犬の食事にタウリンを適切に取り入れることで、心臓機能をサポートすることができるとされています。

    食物中のタウリン

    タウリンは、肉類、特に内臓肉や魚介類に豊富に含まれており、これらの食材を摂取することで体内で生成される必要量を補うことが可能です。ただし、犬などの動物は体内でタウリンを十分に合成できないことがあり、食事からの摂取が特に重要です。

    タウリンは多くの動物にとって必須アミノ酸とされており、その欠乏は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

    内臓肉は、適切なバランスで与えることで、犬や猫の健康維持に大きく貢献することができます。ただし、特定の栄養素が過剰になると問題を引き起こすこともあるため、適量を守ることが重要です。

    関連記事:タウリンと長寿の話

    コエンザイムQ10ってなんだろう?

    コエンザイムQ10 (CoQ10)は、体内でエネルギーの生成に関与する重要な物質であり、特にミトコンドリアでのエネルギー代謝に関与しています。CoQ10は、体内で自然に生成されますが、年齢とともにその生成量が減少することが知られています。

    主な役割

    1. エネルギー代謝のサポート:CoQ10は、ミトコンドリアでのATP(アデノシン三リン酸)の生成を助け、細胞がエネルギーを効率的に利用できるようにします。このため、心臓や筋肉など、エネルギー消費が多い臓器の健康をサポートします。
    2. 抗酸化作用:CoQ10は、強力な抗酸化物質として機能し、フリーラジカルによる細胞損傷を防ぎます。これにより、老化の進行を遅らせたり、慢性疾患のリスクを低減する可能性があります。
    3. 心臓の健康維持:CoQ10は、特に心臓の健康維持に重要です。心臓病や高血圧の予防や治療の補助としても使われることがあり、心機能を改善することが示唆されています。
    4. 肌の健康:CoQ10は、コラーゲン生成を促進し、肌の弾力性を保つ役割も果たします。そのため、アンチエイジング効果が期待され、スキンケア製品にもよく使用されています。

    食物中のコエンザイムQ10

    CoQ10は、牛肉や鶏肉、魚(特にサバやイワシ)などの動物性食品に豊富に含まれています。内臓肉(特に心臓)もCoQ10の優れた供給源です。

    亜鉛ってなんだろう?

    亜鉛(Zn)は、人体にとって非常に重要なミネラルで、数百以上の酵素反応に関与しています。特に、細胞の成長、免疫機能、傷の治癒、そしてタンパク質やDNAの合成に欠かせない成分です。

    亜鉛の主な役割:

    1. 免疫機能の強化:亜鉛は、免疫系におけるさまざまな役割を果たし、白血球の生成や機能に関与します。亜鉛不足は、免疫機能の低下を引き起こし、感染症にかかりやすくなります。
    2. 抗酸化作用:亜鉛は、フリーラジカルによる酸化ストレスを軽減する抗酸化作用を持っています。これにより、細胞損傷を防ぎ、老化や慢性疾患のリスクを減らすことができます。
    3. 細胞の成長と修復:亜鉛は、タンパク質やDNAの合成に不可欠であり、細胞分裂や組織の修復に重要です。傷の治癒や皮膚の健康にも寄与します。
    4. 味覚と嗅覚の維持:亜鉛は、味覚と嗅覚を正常に保つためにも必要です。亜鉛が不足すると、味覚や嗅覚の障害が生じることがあります。

    食品中の亜鉛の供給源

    亜鉛は、肉類、特に牛肉や豚肉、シーフード(特にカキ)、全粒穀物、豆類、ナッツなどに豊富に含まれています。内臓肉も良好な亜鉛供給源で、効率的に亜鉛を摂取できます。

    亜鉛不足のリスク

    亜鉛が不足すると、免疫機能の低下、味覚障害、傷の治癒の遅延、皮膚のトラブルなどが発生する可能性があります。

    参考: The relationship between nutrition and the immune system , UChicago research finds trans-vaccenic acid (TVA) improves ability to fight cancer etc..

    内臓を手軽に摂取するには?

    一部の上級者を除き、内臓の導入はハードルが高いと感じる人も多いはず。一番最初は、ジャーキー類などの加工品がおすすめです。

    導入してみて良い反応があるようなら、レバー(肝臓)やハツ(心臓)を購入し、カット~加熱して使用してみてください。

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    補足

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