サッカリンやアスパルテームといった人工甘味料が、腸内細菌に悪影響を与えている可能性が報告されました。(22.8.19 Cell 誌)
従来、人工甘味料は人体に悪影響を与えることはないとされていた一方で、2014年のマウスの研究では、それが否定される結果が出ていました。(血糖反応に影響が出た)
今回の研究では改めて人体で検証を行ったところ、人工甘味料を摂取した被験者は、腸内細菌の組成や機能、分泌する分子などに明瞭な変化が確認された、と報告されています。
中でもスクラロースおよびサッカリンの摂取は、健康な成人の血糖応答(※)を損ねると指摘されています。(※血糖応答: 食後などに血液中の血糖値が上がるとインスリンが分泌され、正常値に下がる働き)
これは、人工甘味料がダイエットどころか、逆に体重の増加や糖尿病のリスクが高まることを意味します。
これについては、ナショナルジオグラフィック紙でわかりやすくまとめられていますので、ご興味のある方は是非。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/22/091300423/
大元の文献の概要は下記。(英語です)
https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(22)00919-9
また、スクラロースに関しては、別の研究で遺伝子毒性についても報告されています。以下、該当の研究を紹介した記事から引用します。
1998年に米国食品医薬品局(FDA)が承認するまでに110もの安全性試験が行われた人気の無糖甘味料スクラロースに関する新しい研究で、この人気成分には規制当局が考慮すべき毒性があることが判明しました。
https://www.theepochtimes.com/health/researchers-discover-toxic-sweetener-damages-dna_5307637.html
人工甘味料については、改めて見つめ直す時期に来ているようです。