脾臓は切除しても問題ないか?
(最終更新日: )人もペットも、医療的な事情から脾臓(ひぞう)の摘出をしなければならない場合があります。
「脾臓は血を溜めておく器官」「なくても生きていける」とはしばしば聞かれる表現ではありますが、必ずしもそうではないかもしれません。
アレルギーを抑制するT-reg細胞
免疫の司令塔
昨年ノーベル賞(生理学/医学賞)を受賞した坂口教授が発見した「T-reg細胞(=制御性T細胞)」は、脾臓に多く貯蔵されています。
T-reg細胞は過度の炎症を抑制する働きがあり、「免疫の司令塔」とも表現されています。アレルギー疾患や自己免疫疾患の抑制の鍵を握ることから近年特に注目されています。
胸腺で作られ、脾臓に溜まる
T-reg細胞は胸腺という器官で製造され、脾臓に多く貯蔵されます。坂口教授のチームもマウスの脾臓からT-reg細胞を抽出して様々な研究を行っていたようです。
T-reg細胞の貯蔵庫である脾臓の摘出は、体内のT-reg細胞の減少につながる可能性があり、事実マウスの研究でもそうした結果を示すデータがあります。
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喘息やアトピー性皮膚炎など
脾臓の摘出によって、喘息やアトピー性皮膚炎の悪化を示す事はいくつかの研究で報告があります。ともに免疫が過敏に反応することによるものであり、T-reg細胞の減少と関連する事象です。
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定説は変わる
例えば盲腸
かつて不要な臓器とされていた盲腸が、実は腸内細菌の貯蔵庫として重要な役割を果たしている事が分かってきたのは近年になってからです。脾臓においても同様で、様々な重要性が解明され始めています。
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そして大腸
定説が激変しているのが大腸です。
90年代までの教科書を見ると、大腸の働きは、ただ「食べたものの水分を吸収する」と書かれています。現代においては、「免疫の要」「第2の脳」と呼ばれ、腸内細菌においては「第6の臓器」と呼ばれるまでにアップデートされています。
それでも、とにかく切りたがる外科医や投薬したがる内科医、やたらと抜きたがる歯科医など、世には一定の"不備"が存在します。
私たちは1つ1つの臓器をもっと信頼し、そして日々大切にしてあげる必要があるのでしょう。
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